一昔前は書道と聞くと堅苦しそうなイメージがありましたが、現在では様々な書道家の人の活躍により、現代でも通じるアートとして様々なメディアでの露出が増えてきました。
その書道の躍進に一役買った書家の一人に「福田匠吾」さんがいらっしゃいます。
今日は、その福田匠吾さんの事を行ってきた活動と共にご紹介しましょう。
福田匠吾さんの活躍
福田匠吾さんは、大書家でもある祥洲先生の家で生まれました。
幼い頃から父である祥洲先生から書に関する事を学び、そして京都精華大学の人文学部を卒業。
その後、直ぐにその学んだ事を実践して活かしながら、国内外を問わず書の活動に参加していきます。
そして、彼個人の活躍が認められ、それと同時に徐々に書に関するイメージが世間の中で新しくなってきた事も合わさり、福田匠吾さん自身もTVや新聞などの様々なメディアに出演する様になりました。
今では毎年の様に個展を開くほどにまでになり、今後の揮毫活動にも注目を浴びています。
福田匠吾さんの作風
書道は文字に芸術性を持たせるという世界でも珍しいアートジャンルの一つですが、福田匠吾さんが書き起こす書の世界には、その文字に眠る物や事象を呼び覚ますかの様な躍動感と表現力が有ります。
福田匠吾さんの書の中には書道でも珍しい濃淡による陰影を織り交ぜた作品があり、他の書には見られない一歩踏み込んだ芸術性を生み出しています。
それを可能としているのは、福田匠吾さん自らが調合している独自の墨を使用しているからだそうで、黒と白の二極で表されていた書の世界に、さらなる表現力と深みを加えました。
書の普及と発展へと向けた姿勢
現代では書家の手掛ける書を見掛ける事は少なくなったと思われがちですが、実際にはそうではなく、書家が揮毫した物は様々な所に見られます。
街中を歩いた時に目に入る看板、お店で眺めた商品のパッケージ、CMやドラマといったメディアのタイトルなどなど、大抵の場合、筆で書かれた文字は書家により揮毫された物です。
当然、福田匠吾さんもそういった依頼を受けており、多くの商業ロゴやパッケージデザインなどを手掛けています。
福田匠吾さんの活動は、個展や書道によるアートパフォーマンス、デザイン業や作品の制作と忙しい中、もう一つ時間を割いている物が有ります。
それが書道教室の「墨翔会 木津川教室」です。
この墨翔会は小学生から入会でき、書道における基本からデザイン性まで教えており、普通の書道教室よりも子供の個性や表現力を尊重したカリキュラムを組んでいます。
日本に古くからある書という文字を使った芸術ですが、昨今では時代に即した見せ方を模索する書家の方が増えてきました。
福田匠吾さんの様な、書における新しい方向性とデザインを求めながらも、次世代に繋げていく書家の人がこれからも出て来るのであれば、書道と言う文化はさらなる歴史を書き続けていくのかもしれません。